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バスケ日本対フィンランド


昨日のバスケ日本代表対フィンランド戦、見ていました。欧州相手にW杯、五輪で11連敗中という日本代表の現状は、ちょうど90年代のサッカー日本代表の状況に似ています。1993年当時のサッカー日本代表も、スペインリーグ2部の相手に負けるほどで、1995年にポーランドに勝利したのが20数年ぶりの欧州勢相手の勝利でした。

日本代表のホーバス監督は、アメリカから帰化したホーキンソンをキープレイヤーと考えていたようで、彼がフィンランドの攻めに対してリバウンドを拾うことで序盤の展開を互角にすることに成功します。トップレベルのバスケの場合、パスカットやキャッチミス、トラベリングなどでターンオーバーすることはほとんどなく、ボールをキープすればほぼシュートまで行くので、2ポイント成功率や3ポイント成功率が話題になる「確率」を上げていく勝負になります。

もっとも、フィンランドもさすが欧州の強豪で、速攻や3ポイント成功率の高さで、第二クオーターで逆転して日本に10点差をつけます。216cmの長身選手が容易にダンクを決める展開を見ると、また勝てないのかとファン的には意気消沈します。それでも、日本はこういうときはベテランで、33歳の最年長比江島が3ポイントを何本か決めて17得点の活躍で、差を最小限に食い止めます。

この第二クオーターの苦戦の理由はファウル数がかさんだことで、ファウル覚悟で止めに行けなくなったこともあります。フィンランドフリースローも上手く、一時17点差をつけられて絶望的に見えましたが、第三クオーターで終盤に連続得点で差を広げられずに、最終第四クオーターに持ち込むことができました。

この第四クオーターの戦いぶりが感動的でした。それまで何度も外していた3ポイントが、ここに来て高確率で決まるようになってきました。遠目から打つ3ポイントは体格のハンデが関係ないプレーで、PG河村が安定して3ポイントを狙い、さらにはカウンターを繰り出してフィンランドにファウルを4回させました。これで一気に10点差を逆にリードした日本は、ついにフィンランドがわざとファウルして時計を止め、フリースローが外れるのに賭ける、苦しい裏技を出さざるを得なくさせました。

この日の日本の勝利は、ついに欧州の壁の一角が崩せたという、歴史的な勝利です。これまで前回のW杯で5戦全敗、東京五輪で3戦全敗だった日本のバスケが、世界相手にこれから戦っていける第一歩になりました。今回はBリーグの効果で日本のバスケ界は盛り上がっており、この勢いを結果につなげた、誇れる結果だったと思います。