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空いた相手バイタルエリア(12/28U-22日本対ジャマイカ)


今日のU-22代表ジャマイカ戦は、9-0という日本の圧勝に終わりました。今回のU-22代表メンバーは東アジアカップの代表メンバーはほとんど含まれておらず、多くの選手にアピールチャンスを与えたいという森保監督の意図があったものと思われます。大学生やJ2の選手も含む、代表当落線上にいる選手が主体でしたが、それでもバルサMF安部裕葵や、マリティモ(ポルトガル)FW前田大然なども含んでいました。

この試合が日本の圧勝になった背景には、日本とジャマイカ双方に要因があります。日本側から見ると、3-6-1の布陣で前からプレスに行くという意識がチーム全体に浸透していました。ジャマイカがボールを持ってもすぐに連動して取り返すことができたので、日本の攻撃時間を長くすることで優位なゲーム展開を実現しました。

また、ジャマイカ側から見ると、明らかにチームコンディションが悪そうでした。4バックを引くジャマイカのDFラインは、なかなかオフサイドを取るラインコントロールができておらず、俊足FW前田に前に走られていました。それを意識したようで、DFラインが下がってくるようになったジャマイカは、バイタルエリアに残っていた旗手、安部の2シャドーを簡単にフリーにしました。

こうなれば日本にとって攻略は簡単でした。サイドを崩しながら、マイナスのクロスを入れて、旗手と安部に合わせればいいとなります。事実、この日の旗手の2点はどちらもこのパターンでした。安部は相手のファウルに苦しんでいましたが、自らの仕掛けでPKを取り、これを安部自身が決めて、前半で5-0という挽回不可能な差をつけることに成功しました。

もっとも、この試合は親善試合なので交代枠は6つあります。前田、旗手、安部の3人は十分連係が取れると確認した日本ベンチは、この1トップ2シャドーをごっそりと入れ替え、FW一美、MF岩崎、MF三笘と入れ替えてきました。このサブ組の3人は、前半ほどの完璧とも言えた連係は見せきれませんでしたが、それでも点を取らないとアピールにならないと感じた一美のゴールで火が付き、最後にダメ押しもして9-0と大差をつけての勝利で終えました。

この試合が重要なのは、1月に行われるU-23アジアカップのメンバー発表が明日だからです。この試合でいいところを見せたメンバーでも当確は誰もいない印象で、今回は久保や堂安など、世界中に散らばるメンバーから選べるので森保監督は難しい判断が必要です。開催国で五輪出場権を持っている日本としてはこのU-23アジアカップは貴重な公式戦なので重視したいところで、明日のメンバー発表はいつになく重要と感じています。