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カタール戦プレビュー


今度の金曜日夜、日本代表はアジアカップの決勝戦カタール戦を迎えます。カタールは2022年の地元開催のW杯に向けて強化を進めている理由もあって、今回の大会で最も伸びているチームと感じます。以前のカタールは、セットプレーの守備に難があり、ボールウォッチャーになって簡単に失点するチームでした。W杯8強の実績のある名監督のブルーノ・メツ(元セネガル代表監督)、ミロバン・ラエバツ(元ガーナ代表監督)でも強くすることはできなかったチームです。

しかし、今回のチームを率いるスペイン人のサンチェス監督は、U-19カタール代表を率いてU-19アジアカップ優勝の実績を持ち、そこで率いた若手を今の代表に引き上げてきた監督です。若いうちから、スペイン仕込みのパスサッカーを指導されてきた今のカタール代表は、DFラインから正確につないで、サイドハーフからのクロスをFWのアルマエズ・アリが決める形が出来上がっています。

このアルマエズ・アリはここまで8得点を挙げて今大会のヒーローです。決して、圧倒的なスピードや日本が届かないような高さがあるわけではありませんが、足元のボールコントロールがうまいという特徴を持っています。そのため、カタールが点を入れるときは、アルマエズ・アリの足元に正確にボールを入れれば、彼のテクニックでゴールを決めてくれます。

ボールの止め方と、そこからシュートに至るまでの流れが完成している、実用的なFWです。もっとも、いいボールが入らないときは流れから消されることもあります。1-0で勝利した韓国戦では、押され気味の展開でアルマエズ・アリはかなり守備に追われていました。日本が勝つためには、アルマエズ・アリの動きを守備に割かせる必要があるでしょう。

日本側から見れば、大迫が復帰したのは非常に大きいです。彼のテクニックを生かしたボールキープで、サイドハーフの原口や堂安が思い切って攻撃に出ることができます。もともと、ドイツではそのアシスト能力の高さで評価されている選手なので、大迫からボールが出る場面を多くすれば、日本のゴールの形に近づくでしょう。

もちろん、遠藤航が負傷でカタール戦には出場が難しいなどの逆風もあります。それでも、東口以外全選手が一度は試合に出ており誰が出ても実戦の勘があります。日本の総合力を見せつけるには、絶好の舞台と思って成果を出して欲しいです。