今日、NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」が最終回を迎えました。昨日、主人公亀山政春の妻、エリーが死に、最後は回想シーンで終わりました。このドラマを見ようと思ったきっかけは、主題歌の中島みゆき「麦の唄」です。この主題歌が、通勤の途中のお店から聞こえてくるので、どんなドラマだろうと思って録画したのが見始めです。
印象的な場面は、最初の頃です。エリーを母、早苗に紹介した政春は、激しい反対に遭います。そこで、早苗が「後生だから帰っておくれ」とエリーに言い、エリーは帰国の準備を始めて馬車に乗ります。そこに、政春が追いかけて馬車を止め、エリーに向かって「わしはエリーのいない人生は考えられないんじゃ。」と言う場面です。
その後は大正の昔の国際結婚という、稀な例だけにいろんな苦労がありましたが、大阪編ではキャサリン、北海道編ではハナと、必ずエリーさんの理解者が現れてピンチを乗り切る、人間の強さを見せたドラマでもあります。このドラマは、モデルになる人物がおり、ニッカウイスキー創業者の竹鶴正孝と妻リタという、実際に国際結婚した人物です。
養子のエマ、悟にはモデルがいて、実話ではリマ、誠ですが、キャサリンや熊さん、ハナや俊夫などのわき役陣は実際の人物はいないフィクションです。それでも、日本にウイスキーという文化がなかった当時や、戦争でエリーが苦しんだ姿などは、非常にビビッドに描かれていました。
また、実話ではリタさんは大阪の帝塚山学院小学校の教師をしていましたが、それはドラマでは表現しにくいという理由で、エリーはキャサリンの教会で子供に音楽を教えたという設定に変更になっています。エリーが、大正の昔に政春の失業で仕事を探し、看護婦を目指すものの聴診器という日本語がわからずに不採用という場面もありました。
エリーさん役のシャーロット・ケイト・フォックスにとって、セリフのほとんどが日本語という、このドラマは大きな挑戦だったと思いますが、しっかり演じ切ってくれました。彼女のこれからの飛躍を期待して、私はまたいつか、熱中できる朝ドラに会いたいという思いです。