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組織サッカー対決(スウェーデン対ポルトガル)


今日はW杯欧州予選プレーオフスウェーデンポルトガルを見ていました。欧州予選はグループリーグ1位は通過、2位はプレーオフのルールで、プレーオフの4カードの中で一番見たかった試合でしたが、NHK-BSはフランス対ウクライナを中継したので、もう見られないだろうと諦めていた試合でした。

そんな試合がスカパーの視聴者特典の1ヶ月無料放送で、偶然にも見られることになったので、休日に早起きして映像をチェックしました。スウェーデン南アフリカW杯で予選落ちしたので、最後に見たのがドイツW杯です。知っている選手はGKイサクソン(1番)、ボランチシェルストレーム(9番)、FWイブラヒモビッチ(10番)だけです。

それに対し、ポルトガルは3大会連続でW杯に出場しているのでお馴染みのチームで、Rマドリードのエースストライカー、Cロナウド(7番)が中心のチームです。もっとも、Cロナウドは3トップの左で、ターゲットにする真ん中のFWにはアルメイダ(9番)がいます。

私がこのカードに興味があった理由は、両チームともにパスを回す組織サッカーで、前線にロナウドイブラヒモビッチというワールドクラスのストライカーを持っているところが似ているからです。この試合はホームアンドアウェイの2戦目のスウェーデンのホーム戦で、第1戦はポルトガルがCロナウドのゴールで1-0と先勝していました。

どうしても2点差が必要なスウェーデンが、立ち上がりは積極サッカーを見せました。決してイブラヒモビッチのワンマンチームではなく、速いパス回しとシェルストレームからのレンジの長い浮き球で、うまくボールを回していました。むしろシェルストレームのチームといえるくらいの前半の展開でした。

これに対し、3トップを引くポルトガルは引き気味に入り、サイドに出してCロナウドやナニ(17番)のスピードを生かす展開で、引き分けでもいいことを意識して入った前半でした。前半は0-0で折り返します。ここでスウェーデンが仕掛けを見せ、ボランチのエルム(6番)を下げて2002年に埼スタに来ていたベテラン、Aスベンソン(8番)を投入してきます。当時、スベンソンは攻撃の切り札だったので、おそらく攻撃的な狙いと推定できます。

結果的には、これがあだになりました。後半にCロナウドが3点、イブラヒモビッチが2点を決めてこのストライカーの点数がそのまま最終スコア(3-2ポルトガル勝利)につながるのですが、Cロナウドの3点はすべてカウンターからスウェーデンのDFライン裏に抜け出した形でした。Cロナウドのスピードも要因ですが、バイタルエリアでラストパスを出されたスウェーデンの守備の隙も理由だったように思えます。

もっとも、シュート技術の確かさはCロナウドイブラヒモビッチもさすがで、Cロナウドは先制点で抜け出せばチップキックでGKの上を正確に抜いていますし、2点目では転がしても枠ぎりぎりに当たり前のように決めてみせます。イブラヒモビッチもCKを頭で合わせた同点弾も、FKをねじ込んだ2点目も、さすがのテクニックを持っています。

これだけの試合ができるチームのどちらかがW杯で見られないというのは残念ですが、それでもワールドクラスがW杯を賭けて対戦する貴重な映像を見られたことには感謝しています。