まだ浦和はナビスコ杯では2回戦までしか勝ち上がっていませんが、今回のトーナメント形式だと2回戦を無事に勝ち上がれば嵐が来るように立て続けに一回で決着がつく準々決勝と準決勝がやってきて、決勝まではしばらく日程が空いています。残留争いに苦しむ浦和に、一気に決勝進出の報がやってくる可能性もあるわけです。
ベテランサポの昔話ですが、2002年にナビスコ杯で史上初めて浦和が決勝に進出したときの思い出を書きます。あの当時は、相手は鹿島でそう簡単に勝てる相手ではないという事実も忘れ、試合前から優勝したような騒ぎでした。
浦和も前夜祭というイベントを企画して、ギドやバイン、ペトロらを呼んで埼玉会館を埋める盛況でした。前夜祭には出なかった私も前日、マッチデープログラムを買うために浦和のオフィシャルショップに並んだところ、信じられないような長蛇の列ができていました。
今思うと、お祭り騒ぎは勝ってからやるべきものですが、あの当時はJリーグ元年の最下位や1999年のJ2降格を経験したサポが多くを占めていた時代です。あの浦和がついにタイトルに絡むところに来たという事実に舞い上がっても仕方ないと思います。
しかし、試合は1-0ながら鹿島の強さを感じたサッカーで敗れ、あのお祭り騒ぎは何だったという空しさだけが残りました。これを教訓に、浦和は試合前にイベントを企画することはなくなりました。ナビスコ杯は代表抜きで開催されたり、リーグ戦を重視するチームがメンバーを落とすことがあるので、初タイトルがナビスコ杯というチームは結構あります。
ナビスコ杯というタイトルはもちろん価値はありますが、ACLに出られたりする訳ではないので、勝ってリーグ戦に勢いをつける要素の一つです。ペトロがナビスコ杯をどう考えているかはわかりませんが、たとえ優勝してもリーグ戦で降格しては意味がないので、この試合をうまく使うという考え方で臨んで欲しいと思います。