今日は全日本女子サッカー選手権(天皇杯の女子版)の準決勝、浦和レディース(以下浦和)対新潟レディース(以下新潟)戦でした。当初予定になかったこの試合ですが、日曜日の開催でしかも会場が家に近い西が丘ということで、急遽行くことにしました。私の「今季観戦試合28試合目」は浦和の会心の勝利で、昨日の敗戦で気落ちしていた私を少しは癒してくれました。
新潟はなでしこリーグ1部に昇格して3年目という若いチームですが、レベルは年々上がっており、日テレや浦和といった上位チームに大差で負けるようなことはなくなってきました。今のチームにも、現役なでしこの上尾野辺や北京五輪代表の阪口がいて、技術も上がっています。
しかし、今日の新潟を見たときに、少し驚きを感じました。女子では初めて見る、4-1-4-1システムを新潟が採用していたからです。9番の1トップに、トップ下で上尾野辺と阪口の攻撃力を生かそうという狙いだと思いましたが、アンカーの5番がどこまで持ちこたえられるか次第だと思いました。
逆に浦和はそこが狙い目でした。この試合はアンカーの藤田のぞみに注目して見ていましたが、小さな体ながら素早いプレスで5番のところを集中的に狙い、うまく岩倉や柳田の飛び出しを引き出していました。女子サッカーは男子サッカーに慣れた私の感覚で言うと「淑女」で、あまり藤田のフィジカルを狙ってがつがつは来ないのも幸いしました。
岩倉のスルーパスに北本が抜け出して早い時間に1点を先制した浦和は、前半の27分に荒川が頭で落としたところに堂園が詰めて2点をリードします。この試合は北本と荒川が活躍した試合だったことも確かで、荒川は相手DFの緩慢なパスをカットして切れ込んだり、この二人だけでチャンスを作ることもできていました。
そのため、後半この二人を交代させた村松監督の采配には驚きもあったのですが、この二人は女子サッカーではもうベテランに入る年齢で、女子の場合男子と違って全盛期に突然やめることもあるから、どうしても後進を育てておかないといけないという理由もあったのでしょう。
後半、新潟はCKから1点を返し、延長戦に持ち込めば勢いはこちらにあるという意地を見せてきました。しかし、新潟も中盤が間延びしてきて、上尾野辺が下がってき始め、プレスはお互いにかからなくなっていました。そのため、浦和の攻めはやりやすい状況でした。竹山のクロスに岩倉が飛び込んだ3点目で勝負ありでした。
これで、浦和の男子の決勝進出を信じて買った天皇杯決勝のチケットを無駄にしないで済むことになりました。女子だけ見て男子を見ないで帰るのもどうかと思いますが、それは当日の天候次第ですが。