Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズについて、いろいろ書いた記事です。

10年前の今頃

浦和の高橋峻希選手が初めて見たJリーグの試合が、埼玉スタジアムこけら落としの試合(2001年)と聞いて、今や浦和のJ2時代(2000年)を知らない選手がプロになる年齢なんだと思うと時の流れを感じます。若いサポには申し訳ありませんが、今日は昔話です。

ちょうど10年前の今頃、祖母の四十九日を終えて駒場スタジアムに向かった私が見たのが、当時J2だった浦和の対山形戦でした。今日と同じような寒い日で、駒場は冷たい雨が降っていました。

J2なら40試合で5敗以下で勝たなければいけないだろうと開幕前は強気の読みをしていましたが、この時点で既に8敗を喫し、首位の札幌からは大きく離された2位で、3位大分の足音がすぐそこまで来ている状況でした。

前節の大分との直接対決に勝利して、少し余裕があった浦和ですが、それでもこの山形戦は勝たなければいけない試合でした。当時の私にとって、山形は初めて見るチームだったので、山形がどんなチームかチェックしたいという思いもありました。

当時の山形は植木監督が指揮を執っていましたが、1トップの根本を前線に残して、残り10人で引いて守るサッカーでした。水戸が開幕戦で10人で引くサッカーをやっていたので、驚きはしませんでしたが、またこの手かとJ2の現実を見せられました。

前線が一枚しかいないから、山形の攻めは全然通りませんでした。これなら、ボール支配率で上回る浦和はいつかチャンスをつかめるだろうと思っていたときに、中盤に下がっていた永井がトラップミスをしました。

この瞬間こそ、山形が狙っていたときでした。湧きだすように複数の選手が上がってきた山形は、狙い通りの先制点を得ます。浦和も福永の直接FKで同点に追い付くのですが、当時のJ2には延長戦があり、その延長戦で西野がクリアボールを味方選手の背中に当てる信じられないミスでVゴール負けとなり、駒場を埋めた浦和サポは沈黙するばかりでした。

また去年と同じぎりぎりの戦いかと思って、サポはとりあえず今は応援するしかないとまとまり、何とか残り試合を無敗で乗り切った浦和はJ1に昇格します。しかし、このシーズンの迷走は多くのサポが不満だったようで、天皇杯の埼玉SC戦で「今のサッカーで満足できるの?」という横断幕が出ます。

あさっての天気予報は雨です。冬の入り口、雨、山形と当時と同じ状況が並ぶ今週末の試合は少し不安も感じます。