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欧州王者相手にボールを回す(12/18G大阪対マンU)

C・ロナウドの得点力が話題になっているマンチェスターU(以下マンU)ですが、実際には選手は世界中から代表を集めている豪華メンバーですが、彼らにハードワークをさせているチームです。昨シーズンの欧州CLでも、朴智星ら運動量の多い選手を途中から入れて、徹底的にプレスを掛けて相手のミスを誘う、プレッシングサッカーというイメージがありました。

しかし、この日のマンUは、プレミアリーグ(国内リーグ)を土曜に戦わざるを得なかった悪影響が微妙にありました。走るタイプの選手はあまり使わず、技術のあるギッグス、スコールズらのベテランの力に賭け、プレッシングサッカーはしなくても勝てるという読みがあったものと思えます。

そこをうまく狙ったのがG大阪でした。最初からマンUのプレスが掛かっていれば、おそらくSBの加地と安田は自陣釘付けと予想していましたが、実際はこの二人は積極的に前に出てきました。佐々木、二川の欠場は残念でしたが、少なくともマンU相手にあそこまで攻めに出られる姿勢は立派でした。

ただ、G大阪は、4バックを引くチームですが、中澤聡太、山口のCB二人は代表選手ではなく、少なくとも日本トップレベルのCBではありません。今年の試合を見る限りでは、このCB2枚の間を狙われると弱いというイメージはありました。弱気な監督だったら、この二人の間にリベロを置きたくなるところです。

しかし、攻撃こそ自分たちの持ち味と確信するG大阪は、取られてもそれ以上取るというサッカーでACLを勝ち上がってきました。メルボルン、全南戦の4-3の勝利にそれが現れています。ただ、やはりセットプレーの攻撃はさすがマンUで、テクニシャンのイメージが強いC・ロナウドの打点の高いヘディングは、意外な持ち味ですが、これがあるからプレミアリーグ得点王を取れたのです。

1点取った直後に失点したルーニーのゴールは、まさにG大阪の一番弱いところを突いたパターンで、世界大会で優勝を狙っているマンUG大阪を知らないわけはないと思っていましたが、その通りの実行でした。

しかし、それでも諦めないG大阪は、最後にPKとミドルシュートで2点返し、あのマンUから3点を取りました。本当のプレッシングを浴びたわけではないという点は差し引いて考えないといけませんが、攻撃を挑んだ積極性は大いに評価されるべきでしょう。