昨日は、イングランドのプレミアリーグのVTRを見ていました。カードが、チェルシー対リバプールという強豪同士の対戦で、Jリーグで言えばG大阪対清水のような好カードだったからです。リバプールは、スペイン代表のフェルナンド・トーレスが負傷で欠けていましたが、それでも、クラウチ(イングランド代表)、カイト(オランダ代表)と、それなりに豪華な布陣です。
Jリーグでは3バックがあったり、トップ下を置くダイヤモンド型の4-4-2があったり、いろいろな布陣が見られますが、イングランドのサッカーはほとんどが4-4-2か4-5-1です。ただ、同じような布陣を引くからこそ、誰をどこに置くかで、どちらから攻めたいという意図は現れます。
リバプールは、本来ボランチに入るジェラード(イングランド代表)を右の攻撃的MFに置いてきました。一見、守備的な起用に見えますが、ジェラードはボランチとは言っても攻撃力が売り物の選手です。ジェラードから守備の負担を取り除いて、思う存分に攻めようというのがリバプールの狙いでした。
これで、リバプールは右サイドに何度か拠点を作り、身長2mを超える長身FWのクラウチ目がけて、次々とクロスを送りました。確かに、クラウチの高さはリバプールにとっては大きな武器で、チェルシーのDFより頭一つ上に出られます。しかし、チェルシーもクラウチに対する守り方はだいたい研究していたようで、決してフリーではヘディングをさせず、クラウチのシュートを外させました。
対するチェルシーは、前半はどこから攻めたいのかわからない出来の悪さでしたが、さすがに世界一の金満チームで、選手層の厚さはすごいです。ランパード(イングランド代表)やバラック(ドイツ代表)らがいる中盤は個人技で何とかできます。1トップのアネルカ(フランス代表)はあまり目立ちませんでしたが、ダイレクトプレーでバラックがシュートを放った場面などは底力を感じました。
しかし、相手に点をやりたくないという気持ちの方が勝ってしまった試合で、両チームとも首位追撃には勝ち点3が欲しかったはずですが、結果は痛恨のスコアレスドローです。イングランドは比較的慎重なサッカーのチームが多く、特にチェルシーやリバプールは代表格です。それがこんな結果につながったのでしょう。