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埼玉と浦和レッズについて、いろいろ書いた記事です。

コンバート成功(和田一浩)

今日は浦和のセパハン戦ですが、平日夜の試合の即日更新は勘弁していただき、西武からFA宣言して中日に移籍した和田一浩選手の思い出を書きます。和田は県岐阜商から東北福祉大神戸製鋼を経て捕手として西武に入団しました。

当時の西武は正捕手の伊東がベテランの域に入っていて、後継者の育成が必要な時期でした。当時の東尾監督は、次世代を担うバッテリーとして、松坂、和田のバッテリーを開幕戦でスタメン起用したこともあります。しかし、伊東は40歳近くになっても存在感は落ちず、和田も打撃ではアピールしましたが、完全にポジションを奪うには至りませんでした。

和田にとって、転機になったのは2002年の伊原監督の就任です。伊東の後継者の育成は緊急の課題になっていましたが、和田はその打力を生かすために、捕手としての負担を取り除き、外野にコンバートしました。和田のバッティングフォームとしてお馴染みの、極端に片足を引いたオープンスタンスを身につけたのもこの頃です。

伊原監督のコンバートは当たり、和田はレフトのポジションをものにして、入団以来初めてのほぼフル出場で30本塁打を記録しました。この活躍も効いて、西武はリーグ優勝を果たし、和田の年俸も一気に1億円に達しました。それ以来、今年に至るまで、4番カブレラ、5番和田のコンビはほぼ不動でした。

ただ、和田は打率こそ3割近い結果をキープしていますが、本塁打の数が減ってきています。今では30本塁打は遠くなり、ホームランバッターのイメージは既にありません。ただ、DHに人材を欠く西武なら、この成績でも十分レギュラーを張れるでしょう。

そのため、今回の中日移籍には正直、驚いています。和田は岐阜の出身なので、地元に帰りたかった事情はありますが、中日に行けばDHがないので、レフトのポジションを森野と争う必要があります。また、右の大砲という期待なら、今の和田は既に大砲ではありません。かなりリスクの大きい移籍ですが、決断した以上、活躍を期待したいと思います。