昨日の浦和対甲府戦、浦和の勝利を祈りながらも、甲府が昨年までのJ1経験者がほとんどいない陣容で、どうやってJ1残留を決めたかにも興味があって、浦和6、甲府4くらいの割合で見ていました。甲府は4-3-3のシステムでしたが、3トップのチームが必ずしも攻撃的とは限りません。前節の名古屋のように、攻撃を3トップだけに任せてしまうと、3トップでも守備的ということがあります。
しかし、甲府はアウェーの埼スタでも積極サッカーを見せました。その秘密は、中盤の両サイドの石原と藤田の動きでした。4-3-3のシステムだと、中盤の人数が足りませんから、どうしても中盤の選手は怖がってボランチ気味のポジションを取ってしまいます。
しかし、甲府は、サイドの石原と藤田のどちらかは上がってもいいことになっています。また、彼らの運動量は驚異的で、石原が上がったときには藤田が逆サイドまで回っていて、パスで攻め上がりをサポートしています。また、3トップの真ん中の茂原も運動量は驚異的で、甲府がトップ下を置かない分、茂原が下がってカバーしています。
前半の浦和は、甲府の積極策の前に押し込まれて、カウンターを狙わざるを得ませんでした。ただ、このカウンターが機能したことで、勝負という意味では浦和も十分に戦えました。ただ、残念だったのは甲府DF秋本の退場です。これで甲府はFWを下げてDFビジュを投入せざるを得ず、前からのプレスはかからなくなりました。
それで、果たして甲府のこのサッカーは90分持つのかという疑問が解決されなかったためです。ただ、ワシントンが2度PKを止められてしまったため、試合の決着を前半でつけてしまうことはできませんでした。甲府が専守防衛に徹し、引き分けを狙う可能性があったからです。ただ、浦和も内容的には決して悪くなく、PK以外にもチャンスはつかんでいました。
ワシントンに流れの中でリベンジを期待していたら、その通り山田のクロスを合わせてくれました。テレビ中継で解説の原さんが言っていたことに、甲府はDFのヘディングの強さが足りないというのがありました。数的優位になった浦和は、クロスは上げ放題でしたから、この流れで点が入るのは必然でした。ただ、サッカー愛好家としては、90分間11対11で戦っていたらどんな試合になったのかなという疑問が残り、来年の再戦が楽しみになりました。