インターネットのサッカー情報を見ていたら、ベトナム代表FWレ・コンビンのJ2札幌入りのニュースが目を引きました。Jリーグではベトナム人の選手は初めてで、札幌はアジア枠で加入させます。ベトナム代表とは日本代表が何度か対戦していますが、レ・コンビンは印象的な選手でした。
レ・コンビンのプレースタイルはスピード型です。4-2-3-1の1トップに入ることが多い選手で、ベトナム代表は日本と対戦するときは大抵リトリートしてカウンターを狙うので、そのカウンターの先兵がレ・コンビンでした。
もっとも、FWのレ・コンビンが点を取った場面は覚えていないので、得点パターンにどういう形が多いかの情報はありません。札幌の財前監督はレ・コンビンをサイドハーフで使う予定と記者には話しています。
ベトナムサッカーの特徴として、高いテクニックと球際に強い長所があります。2007年アジアカップで見たベトナム代表は、この長所を生かしてUAEに勝ち、カタールと引き分けて日本に次ぐグループ2位で決勝トーナメントに進出しています。
しかし、ベトナムサッカーは弱点もはっきりしていました。それはセットプレーなどの「力技」に弱いことです。日本との対戦では1-4と惨敗していますが、中澤佑二や巻誠一郎のヘディングで勝負させると弱さを見せました。レ・コンビンも、そういう強さには課題があるFWでした。
しかし、今回ベトナム人初のJリーガーが誕生したのは、ベトナムサッカーの発展にも大きく寄与すると思います。札幌の財前監督の練習メニューも得るものがあるでしょう。レ・コンビン自身の成長はもちろん、いつか彼が指導者になったときにベトナムサッカーにその情報をもたらすでしょう。
彼が試合に出られるかはわかりませんが、熱帯地域の出身で日本の暑さに負けないだけに、期待しています。