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李忠成、FC東京入り

Jリーグの開幕を目前にしたこの時期に、サウサンプトン(イングランド)のFW李忠成選手のFC東京へのレンタル移籍が発表になりました。李忠成在日韓国人の4世ですが、既に日本に帰化していて「り・ただなり」という日本人になっており、外国人枠を使う必要はありません。

李忠成といえばサッカー人生がドラマチックという印象があります。ブレイクしたのは石崎監督の柏時代で、スピードと運動量でフランサといいコンビを作っていました。この時期に帰化して北京五輪にも出場していますが、五輪本番では味方が李忠成の長所をわかっておらずロングボールを放り込まれて持ち味を発揮できませんでした。

しかし、柏で出番を失い、移籍した広島でも同タイプの山崎を補強され苦しみます。ここからが人間何が起こるかわからないところで、広島の不動の1トップ佐藤寿人が負傷欠場します。このチャンスに、李忠成は後半戦だけで11ゴールを決める活躍で、ベンチ要員から一躍日本代表まで昇ります。

日本代表でも、2011年のアジア杯で途中出場の切り札として活躍し、決勝戦の豪州戦でクロスボールをダイレクトで合わせる決勝ゴールを決めて日本代表の優勝に貢献します。この活躍が認められ、当時イングランド2部だったサウサンプトンへの移籍を勝ち取ります。

ところがサウサンプトンでの李忠成は不遇でした。2部からチームごと1部に上げた前例はルマン(フランス)の松井大輔VVVフェンロ(オランダ)の本田圭佑がいます。決して無謀な道ではありませんが、李忠成は練習中に味方に踏まれて足の指を骨折して、リハビリの日々を過ごすことになります。

サウサンプトンは1部に上がりましたが、李忠成の出番はまったくない日々が続き、下部組織に在籍した古巣のFC東京に再起の道を求めることになります。ドラマチックなサッカー人生ですが、今度活躍できないと相当の苦境に立つことになります。

実績は十分なFWなので、あとは広島で11点を取ったときの初心を思い出せるか次第だと思います。長友佑都のように、味の素スタジアムを沸かせる選手になって欲しいです。